SMART fortwo & roadster (450, 452)の赤外線受光部を修理する

2026/03/25

スマート スマートロードスター

t f B! P L

日本向けの初代スマートとスマートロードスターは、スマートキーが赤外線で動作します。

このSMARTの赤外線受光部ですが定期的に故障する事で有名です。
交換対応が多いですが、故障した受光部を3つほど手に入れたので修理を試みてみました。

結論から言うと3つの故障した受光部すべてを修理することが出来ました。

3つのうち2つは同じ故障で、1つだけ違いましたが、どちらも分かりやすい故障でしたので、おおむねこの2つの故障に当てはまるのではないかと思います。

今回は簡潔にしたいので、2つの修理方法を記載します。

パターン1

1つ目はおそらくこれが一番多い故障パターンではないかと思います。 

今回の3つのうち2つの故障は、どちらも赤線で囲った積層セラミックコンデンサの故障でした。
正常値は約130pF(ピコファラド)ですが、交換する場合は100pFや150pFでも問題ないと思います。
こういうパーツは誤差が出やすいので、そこまで正確でなくても近似値であれば大丈夫です。

これは普通のセラミックコンデンサで修理した例です。
該当のコンデンサはコネクタのピンとつながっているので、コンデンサの足を直接コネクタのピンにハンダ付けすることで修理も可能です。

写真が上下逆になってしまいましたが、積層セラミックコンデンサで修理したものです。
積層セラミックコンデンサの方が、やや取り付けが難しいですがこちらの方がおさまりが良くはなります。

この故障は比較的多いと思われます。おそらくは経年劣化でコンデンサにヒビなどが入り、内部で短絡してしまい信号がGNDに流れてしまっているようです。

パターン2

3つのうち1つはこの故障パターンでした。

パターン1のコンデンサに加えて、隣のコンデンサと抵抗がダメになっていました。
特に抵抗は、かなり抵抗値が上がってしまっていました。

抵抗の値は2.2kΩです。真ん中のコンデンサは34uF(マイクロファラド)になります。

こちらのパターンで故障しているコンデンサと抵抗は電源にかかわる部分で、特に抵抗は車の電圧が14V前後あるものを12Vに落とすために存在していると思われます。

本来はレギュレータなどで降圧するのが良いのですが、抵抗で熱変換して電圧を下げているようです。この抵抗が焼けてしまって抵抗値が上がり本来12V程度に降圧するはずが5V程度しか電圧かかっていませんでした。

なぜ焼けてしまったかですが、例えばオルタネータはバッテリーの充電のために14V前後の電気をつくりますが、オルタネータの性能が落ちた場合に正しく降圧できずに電圧が上がってしまったりすると、今回のような事が起きる可能性があります。

もしかしたら、パターン2の故障をしてる場合、電気周りを少し確認したほうが良いかもしれません。

それ以外にもバッテリーの劣化などの影響もあるかもしれません。
バッテリーの性能が落ちた場合、充電のための電気がバッテリーに回らず車体の中の各機器に回ってしまい、機器類の電気系統にダメージを与えている可能性があります。
その中で受光部が故障している…という可能性も考えられます。

まとめ

今回、赤外線ユニットの調査のために、知り合いの方から壊れたユニットを提供していただきました。
また、大阪のウィンクラフトさんがご厚意で正常な赤外線受光部をお貸ししてくれました。

そのおかげで、正常なものと故障したもので比較することで今回故障個所の特定をすることが出来ました。

ちなみにこの受光部はV001とV002がありバージョンが違うのですが、見た感じ基盤はほぼ同じ構造でした。赤外線以外を遮断するケースの色が若干違う気がしますが、それはロットによるのかもという気もしますが、特にバージョンで修理方法が違うということはなさそうです。

この部品の供給がいつまで続くのかはわかりませんが、もし部品が入手できなくなってしまった際に、鍵が使えない事で車の維持を諦めなくてはいけないのは悲しいので、少しでも多くのスマート乗りの方に、この情報が届くとよいなと思います。

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